SAP ONE Support Launchpad とは? ~主要機能3つをわかりやすく解説~(vol.87)

  • 公開日:2022.11.28

SAP ONE Support Launchpadは、SAP社によって提供されているSAPユーザ向けポータルサイトです
SAPには、他のERPシステムとは違う独自の機能や仕様も多いので、運用において疑問が発生することも多いのではないでしょうか?
SAP ONE Support Launchpadを使用することで、SAP社への問い合わせ=インシデント登録を行ったり、ユーザ個別にカスタマイズした画面でシステム構成の確認などのサポート関連業務をまとめて実施したりすることが可能となっています。

本ブログ記事では、SAP ONE Support Launchpadの主要機能をわかりやすく解説します。

SAP ONE Support Launchpad とは? 主要機能①インシデント登録

SAP ONE Support Launchpadの主要機能の1つ目はインシデント登録です。
これは、SAPユーザからSAP社へ問い合わせを行う機能となっています。

SAP ONE Support Launchpad を利用するには、SユーザIDと呼ばれるアカウントでのログインが必要です。SユーザIDはS+10桁の数字で構成されており、SAP Support Portalへアクセスする際に使用するアカウントと同一のものになっています。
ユーザアカウントを持っていない場合は、ログインページの下部にあるリンクよりユーザ作成を行うことができます。

ログイン後の画面では、デフォルトでインシデントに関するタイルカタログが表示されるようになっています。SAP社への問い合わせを行う場合は「インシデントを報告」ボタンを押下して、問い合わせの起票へ進みます。

システム情報や説明などの必要事項を記入したら、「インシデントの確認および送信」ボタンを押下します。

送信したインシデントの状況は、「インシデント管理」画面から確認できます。SAP社より返信があった場合は通知がくるので、ここから内容を確認します。

「インシデント管理」画面では、これまでに行った問い合わせの一覧を確認できます。まだ返信が来ていない問い合わせなどは、デフォルトではフィルタリングされていますので、ステータスを編集して必要に応じて表示させてください。

SAP ONE Support Launchpad とは? 主要機能②タイルカタログのカスタマイズ

SAP ONE Support Launchpadの主要機能の2つ目はタイルカタログのカスタマイズです。
SAP ONE Support Launchpadでは、ユーザは使用したい機能に応じて、タイルカタログと呼ばれる四角いアイコンを選択して内容を確認しています。タイルカタログのカテゴライズや表示/非表示を切り替えることによって、ユーザ固有の使いやすい画面を作成することができます。

ログイン後のマイホーム画面で、左上にある「パーソナライズ」ボタンをクリックすると、パーソナライズ画面に切り替わります。

パーソナライズ画面では、ユーザごとにタイルカタログを編集して、ダッシュボードをカスタマイズすることができます。これにより、各ユーザにとって重要なサポートツールやニュースなどの情報にアクセスしやすくなり、利便性を向上させることが可能です。

デフォルトで用意されているカテゴリがあり、各タイルをどのカテゴリに表示するか選択することが可能です。
SAP ONE Support Launchpadでできることは、ユーザ権限設定やライセンスキーの確認、ソフトウェアダウンロードなど多岐に渡ります。様々なタイルがありますが、カスタマイズすることで、各ユーザにあった情報を直感的な操作で確認できるようになります。

SAP ONE Support Launchpad とは? 主要機能③SAP notesとKBAの検索

SAP ONE Support Launchpadの主要機能の3つ目は、SAP notesKBA(Knowledge Base Articles)と呼ばれるナレッジベースの検索です。

検索は、「パーソナライズ」画面上部にある検索ボックスから行います。
検索ボタンを押下すると検索結果が表示され、左ペインにあるフィルタリング機能を活用することによって探したい情報を見つけることができます。

文書を選択すると、右上に「お気に入りに登録」ボタンがあります。よく閲覧する情報はお気に入りに入れておくことで「自分のSAP notes & KBA」というタイルカタログから更新状況を確認することができるようになります。

SAP ONE Support Launchpadではナレッジベースの検索だけでなく、製品情報やインシデント情報の検索を行うことが可能です。必要に応じて、画面上部のプルダウンより検索対象の切り替えを行います。

SAP ONE Support Launchpadを活用することで、SAP社からの公式情報も分かりやすく管理できるようになります。

まとめ

今回のブログでは、SAP ONE Support Launchpadの主要機能を3つ解説しました。
1つ目がインシデント登録と管理、2つ目がタイルカタログのカスタマイズ、3つ目がSAP notesやKBAなどのナレッジベース検索です。
SAPには、他のERPシステムとは違う独自の機能や仕様も多いので、運用において疑問が発生することも多いかと思います。そんな時に活用できるのがSAP ONE Support Launchpadです。インシデントを起票することで、SAP社から問い合わせ内容に応じたサポートを受けることができたり、ユーザごとにカスタマイズされたパーソナライズ画面で、システム構成やKBAの確認を簡単に行ったりすることができます。
皆さまも、SAP ONE Support Launchpadを活用することで、SAP運用におけるサポート関連業務をスムーズにして、運用負荷軽減を図ってみてはいかがでしょうか?

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