SAP認定コンサルタント資格とは?メリット・新制度・資格の維持方法をご紹介(vol.76)
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SAP ERP Central Component(以下、ECC)6.0のメインストリームサポート終了が2027年に迫っている今、SAP S/4HANA移行プロジェクトが終盤に差し掛かっている企業が多いのではないでしょうか。
しかし、本当の課題はその先に待つ「2030年問題」です。2030年にはECC 6.0の延長サポートが終了(予定)するだけでなく、国内のIT人材不足が最大約79万人になると予測されています。
このような背景から、SAPコンサルタントの市場価値が今までにないほど高まっています。
SAP認定資格も2025年に「Stay Certified(継続的なスキル検証)」へと新しく方式が変更となりました。従来の一度資格を取れば終わりという形から、最新スキルを維持し続ける仕組みに変わったため自身のスキルを示しやすくなりました。
本ブログでは、2025年に追加された資格内容の変更点、SAP認定コンサルタント資格の取得メリットや、新制度に対応した効率的な学習方法について解説します。
目次
SAP認定コンサルタント資格とは?
SAP認定コンサルタント資格とは、SAP社がSAPシステムに関する知識と技術を習得していることを公式に認定する資格です。
SAPシステムの導入やSAP S/4HANAコンバージョンなどのSAP関連プロジェクトにおいて、この資格の保持は、プロフェッショナルとして信頼を得るための重要な要件になっています。
▼2025年の大きな変更点▼
SAP認定資格制度は「Stay Certified(継続的なスキル検証)」の方針に大きく変更されました。
これまでは「1度資格を取得すれば長期間有効」という仕組みでしたが、「常にスキルを維持・更新し続ける」ための認定資格制度へ、仕組みを大きく変更しました。
具体的には、以下の3点が変更されました。
- 有効期限の設定
全ての認定試験において、有効期限が取得日から12ヶ月に設定されました。 - 資格失効のリスク
期限内にアセスメント(確認テスト)を完了しなかった場合、資格は完全に失効します。再取得は、本試験を受けなおす必要があるので注意が必要です。 - 継続的な学習スタイル
SAP Learning Hubを通じて提供される「アセスメント(確認テスト)」への合格を条件に、常に最新(Stay Current)の認定ステータスを維持できるようになります。
SAP認定コンサルタント資格は、次の3種類のレベルに分かれています。
- アソシエイト認定資格:
SAPの幅広いソリューションの基本的な知識とスキル要件をカバーしているかを測る認定資格 - スペシャリスト認定資格:
アソシエイト認定資格に加えて、各モジュールの具体的なスキルや知識に焦点を当てている認定資格 - プロフェッショナル認定資格:
実プロジェクト経験や実業務プロセスに関する知識など、SAPソリューションに関する詳しい理解を必要とする高度な認定資格
2030年問題を見据えて、最新バージョンの情報に対応できる認定コンサルタントの市場価値は、今後さらに高まっていくことが予想されます。
認定試験一覧についてはこちらをご覧ください。
https://training.sap.com/certification/validity
資格取得のメリット
SAP認定コンサルタント資格の取得、維持はキャリアにおいて多くのメリットをもたらします。
新しくなった資格制度で資格を取得する価値を整理します。
- 最新の技術力を証明できるため顧客からの信頼性向上
以前の資格は「取得時のバージョン」の知識を証明するものでしたが、現在は常に最新の技術力を持っていることが証明されます。これにより、SAP S/4HANAの最新機能やクラウド戦略への精通を客観的に示せるため、お客様からより深い信頼を得られます。 - 市場価値による収入アップやキャリアアップに繋がる
2030年問題として危惧される深刻なIT人材不足の中、最新認定資格を持つコンサルタントの需要はかつてないほど高まっています。高度な専門性を持つプロフェッショナルとして認知され、大規模なSAP移行プロジェクトへのアサインやプロジェクトでの単価向上が期待できます。 - 世界基準のスキルホルダーとしての認知
SAP認定試験は世界共通の技術尺度です。最新の「Stay Certified」ステータスの保持は、国内のプロジェクトのみならずグローバルなプロジェクトにおいても有効性が期待できます。
SAP認定コンサルタント資格の受験方法
SAP認定コンサルタント資格を受験するためには次の手順が必要となります。
- 学習プラットフォーム「SAP Learning Hub」の購読に受験権利が含まれるプランの年間サブスクリプションの契約や、個別に受験チケットを購入する
▼購入オプション
- 1回分の受験:認定資格の取得に向けた1回の受験
- 2回分の受験:2回の受験と10時間の演習時間
- 6回分の受験:認定試験の取得に向けた6回分の受験
- SAP Learning Hub:認定試験の取得と維持に必要な全てのリソース(4回分の受験を含む)
- 上記の公式サイトからアクセスできるCertification Hubにて取得予定資格の試験予約を行う
30分単位で時間指定が可能です。試験予約が混み合うと希望時間での受験が出来ない可能性があるため、余裕を持った試験予約を推奨します。 - 予約を行ったCertification Hubからオンライン試験を開始する
受験時間が近づくと、予約リスト画面から受験開始ができるようになります。
オンライン形式の試験のため場所は自由ですが、不正を防ぐためWebカメラ/マイクをオンにし、試験監督とコミュニケーションを取ったり、机上に受験用PC以外何も置いていないことを証明する必要があるので、所属会社の会議室等の利用を推奨します。また、試験監督とは英語でコミュニケーションを取る必要があるので注意が必要です。
認定ステータス維持の方法(Stay Certified)
2025年4月から義務化された、資格を失効させないための継続プロセスです。
- 12ヶ月ごとのアセスメント完了
認定取得(または前回の更新)から12ヶ月以内に、最新のスキルを検証するアセスメント(オンラインの小テスト)に合格する必要があります。 - 実施場所はSAP Learning Hub
維持のためのアセスメントは受験時のような監視付き試験ではなく、SAP Learning Hub上で自分のタイミングで実施します。 - 合格まで何度でも挑戦可能
期間内の受験であれば回数制限なく受験できます。合格するとさらに12ヶ月間の認定ステータスが有効となります。 - 失効リスクに注意
期限内にアセスメントを完了しなかった場合、資格は失効します。一度失効すると再度、本試験を受けなおさなければならないので期限の管理が非常に重要です。
SAP認定コンサルタント資格の学習方法
SAP認定コンサルタント資格の取得に向けた学習方法としては、次の2種類の方法があります。
- SAP Learning Classを受講する
SAP Learning Classとは、SAP社が提供するトレーニングサービスで、経験豊富なSAP講師から試験合格に直結する知識やスキルを学ぶことが出来ます。また疑問点があれば、すぐに講師に質問できるため、効率良く知識を定着させることが出来ます。現在、SAPラーニングセンターで実施される対面型トレーニングとリモートでのオンライン形式のトレーニングが提供されています。SAP公式サイト(SAP Training and Adoption)より申し込むことが可能です。
*SAP社のトレーニング例)
SAP Certification:https://training.sap.com/certification/
SAP Training:https://training.sap.com/ - 独学で学習する
独学で学習を進めるにはオンライン学習コンテンツを用いた学習がおすすめです。
SAP Learning Hub(有料):2025年以降の資格更新に必須となるプラットフォームです。SAP社が提供している有料の学習コンテンツで、24時間365日いつでも自分の好きなタイミングで学習を進められます。
※SAP Learning Hubについては、「SAPを学習するには? ~SAP Learning Hubのすすめ~(75)」( https://erp.isid.co.jp/blog/sap-learning-hub-vol-75 )で詳しく解説しているので、是非、こちらをご参照ください。SAP Learning(無料):SAPが公開している無料の学習パスです。最新のSAP S/4HANAのトレンドや基本機能をわかりやすいステップで学習できます。
以上、2種類の学習方法をご紹介しましたが、これらの方法で学習した内容を定着させるには、実プロジェクトの中でSAPに触れることも非常に重要です。
実プロジェクトにおいて実際にSAP上でどのように操作を行うのかを確認し、SAPトレーニングや独学で学習した知識をさらに定着させられます。
SAP認定コンサルタント資格では同じソフトウェアバージョンの試験は3回までしか受けることが出来ません。そのため、3回不合格となった場合は次のソフトウェアバージョンがリリースされるまで受験ができなくなってしまいます。そのような事態に陥らないためにも、上で挙げている学習方法などでしっかりと試験合格に向けた準備をしましょう。
電通総研のSAP認定コンサルタント資格取得数
パートナー別SAP認定コンサルタント資格取得数および取得者数についてはSAP公式ページで確認できます。
多くのコンサルティングファームやSIer企業が名を連ねており、弊社電通総研も総資格数が一覧に掲載されています。
まとめ
SAP認定コンサルタント資格の取得は、世界中で通用する技術や知識を有する証明となるため、SAP関連プロジェクトでお客様から信頼を得られ、さらには収入アップやキャリアアップにも繋げられます。
また、冒頭でも述べた通り、SAP ECC6.0のメインストリームサポートが終了する2030年(予定)に向けてSAPコンサルタントの人材不足が問題となるため、SAP認定コンサルタント資格は非常に重要な資格と位置づけることが出来ます。
電通総研は、SAPパートナー・パッケージ・ソリューションの承認を取得している「SAP S/4HANA移行トータル支援サービス」をご提供しております。
SAP S/4HANAへの確実な移行を支援するサービスであり、アセスメントから移行本番までのプロジェクトについてワンストップでご支援させていただきます。
SAP S/4HANAへの移行をご検討の際は、是非、電通総研へお声掛けください。
https://erp.dentsusoken.com/solution/sap-s4hana-assessment/
本記事は、2026年5月15日時点の情報を基に作成しています。
製品・サービスに関する詳しいお問い合わせは、電通総研のWebサイトからお問い合わせください。
https://erp.dentsusoken.com/inquiry/



