SAP BWサポート終了対応の選択肢
SAP BWは、バージョン7.3と7.4のどちらも2020年末でサポート終了となります。バージョン7.5のみ、SAP ECC6.0と同じく2027年末までメインストリームメンテナンスを受けることができます（SAP ECC6.0同様、追加のオプション料金を支払えば、さらに3年後の2030年まで延長保守が可能です）。
SAP BWの後継製品であるSAP BW/4HANAに移行する場合は、現行SAP BWのバージョンによって移行方法が異なる他、最新バージョンである2021でも2027年末まででメインストリームメンテナンスが終了となります。また、 SAP BWでは標準搭載のレポートツールであるSAP Business Explorer（以下、BEx）Analyzerが、SAP BW/4HANAではサポートされなくなるため、BEx Analyzerを利用している場合、別途でフロントBIツールの検討が必要となります。
3つの選択肢
これらの点を踏まえて、多くの企業では、今お使いのSAP BWをこれからどうするかという決断を迫られることになります。
- NetWeaver7.5にアップグレードして延命する？
- SAP BW/4HANAに移行する？
- SAP BWの利用をやめる？
SAP BW移行モデル①SAP BIソリューションを利用する場合
SAP BWの移行モデルとして、SAPソリューションを利用する場合の構成を図示します。
- SAP BWをSAP BW/4HANAへ移行
- フロントBIとしてSAP Analytics CloudやSAP BusinessObjectsを導入
SAP BW移行モデル②一般的なBIソリューションを利用する場合
SAP BWの移行モデルとして、SAP以外の一般的なBIソリューションを利用する場合の構成を図示します。
- SAP BWをBusinessSPECTREへ移行
- フロントBIとしてPower BIやTableauなどを導入
SAP BW移行プラン（案）
弊社が推奨するSAP BW移行プラン（案）をご紹介します。
プロジェクトスケジュール（案）
- 【202N年】
- まず、BusinessSPECTREを導入＝SAPデータをSQL Serverへ解放することで、自由度の高いDWHを構築
- 【202N年+1年】
- DWHと一般的なBIソリューションをデータ連携し、すべてのレポートを移行した後、SAP BWの利用を停止
SAP S/4HANA移行前にデータ基盤を整備した上で、SAP S/4HANA移行を目的としたアセスメント作業を実施
- 【202N年+2年】
- SAP S/4HANA移行プロジェクトを開始
- 【202N年+3年】
- SAP S/4HANA移行完了
期待効果
SAP S/4HANA移行に先立ってすべてのレポートを移行し、SAP BWの利用を停止することで、データ基盤を整備し、SAP S/4HANA移行プロジェクトのシステム移行工数＆ダウンタイムを低減
SAP S/4HANA移行に向けた期待効果
- SAP BWを、SAPデータや帳票系アドオンを含めてBusinessSPECTREへ移行することで、SAP S/4HANA移行時のプロジェクト負荷軽減
- Panayaにより既存システムの棚卸することで、不要アドオンを削除することで移行負荷軽減
- コンバージョン方式で既存資産を活用（アドオンを転用）することで、SAP S/4HANAへの移行コスト削減
SAP BWお役立ち資料
SAP BWのサポート終了問題や移行に関するお役立ち資料をご用意しております、ぜひ一度ご覧ください。
